ミキサーの成長の陰に

何年前からだろう、毎朝手作りスムージーを飲んでいる。 まあ、何と言いますか、私の更年期症状だろうと思うのだが、それまでちっとも悩んでいなかった“お通じ”に悩むようになったのだ。そこで、良いと言われるものを色々試すが今一つうまくいかなかった。ところが絶大なそして継続的な効果があったのが、「手作りスムージー」である。

様々なフルーツと葉っぱその他で作るオリジナルスムージーに本当に助けられている。

といっても今日はその“スムージー講習会”ではなくて、毎日お世話になっているミキサーの話。

最初に使ったのは、なんと結婚の時に親が準備してくれた電化製品の1つであった「ナショナルのミキサー」。ご存じだろうか、家電メーカー・ナショナル。そして購入後25年ぶりくらいかな?あまり使っていなかったそのミキサーを取り出して、いきなり週7日労働をさせ始めた訳だ。

これが優れモノで、パイナップルだってリンゴだって小松菜だってガリガリと滑らかにしていく。子どもたちが一人暮らしを始めた時にプレゼントした某メーカーの価格お安めミキサーとは馬力が全然違う!

そうして日々ご機嫌に働いてくれていたが、ある時娘の夫がガラスの部分を落として割ってしまった。いやいやもちろん私は穏やかに対応したのだが、彼が本当に申し訳ながって、自分の実家から使っていない(と彼は言っていた)またもやナショナルのミキサーを持ってきてくれたのだ。

私が使っていたものより少し新しい型のようで、蓋の部分に小さな蓋つきの穴が開いている。(私は利用しないが)

この第2ミキサーも日々よく働き、私の健康に大いに貢献している。でも、ちょこっとくたびれてきたかな~ゴムの部分が摩耗してきたなあ~壊れたら困るな~とチラチラっと思い始めた時に、なんと我が家にご縁あって新型ミキサーがやってきた。

私はまだ働ける第2ミキサーを差し置いて第3ミキサーを使うなんて心無いことはしないタイプなのだが、実はひと月ほど屋久島で生活するにあたって、その間途中で壊れては困ると思い、第3ミキサーを屋久島に連れて行った。

この第3ミキサーは「パナソニックのミキサー」。ご存じですね?パナソニック。ナショナルブランドは2008年にパナソニックブランドに切り替えられたのだ。

さてさて、この第3ミキサーは「ファイバーミキサー」と名付けられ数年前にデビューしたらしいのだが、これまたぐっと素晴らしい。

  • 回転する歯の形、素材が変化しており切れ味抜群である。これまで多めに入れると第1,2ミキサーはダメだーとへたっていたが、第3はパワフルだし、ちょこっとへたってもすぐ復活する。
  • 安全装置が優れモノ。ガラスの部分を設置していないと回転しない。しかも蓋も閉めないと回転しない。

ガラス部分を置かずにスイッチが入ると手などをケガする場合もあるだろうし、蓋を閉め忘れて回転させると中身が飛び散る。

この安全装置には大変感心させられた改善点である。

ひとつだけ難を言えば、回転する歯の部分をガラス容器部分に取り付けるのに、専用の道具はあれど結構力が必要で、握力の弱い私はちょいと苦労する。

 

それで、ふと気が付いた。このミキサーの変化の陰に多くの顧客の感想、気付き、クレームがあったのだろう、そしてそれら会社に寄せられた気付きや不満や文句やお叱りや様々なつぶやきにめげることなくナショナル・パナソニックは切磋琢磨、改善改良、実験と工夫、試行錯誤の成果が第3ミキサーへの変化という結果になったのだろう。否定的な指摘もあったであろうに、それを生かし、ミキサーの成長に繋げたパナソニック、あっぱれお見事だなあ~!!!とスムージーを作りながら感心した訳である。

 

そ・れ・で、私たちも「親」としてパナソニックのこのミキサーを見習おうではないかと言いたい。なんて長い前置きだったのだ、お付き合い頂き感謝。

子ども達が言うことを聞かず、不満を述べ、反抗し、学校に行きたがらず、宿題をせず、着替えをせず、勉強をせず、お手伝いをせず、これら全ての”子どもからの声“を親としての自己成長に生かそうではないか。ただし、そこに親としての学びと、人としての休養と、そしてユーモアも添えながら。

子育ては喜びも大きいけれど、それでもしんどくて辛くて情けなくて苦しくて自己嫌悪にもがくときもあり、親を退職したい思いになるものだ。それでも踏ん張るとしたら、親業のスキルを信じて活用し、心を整え、効果的な愚痴の吐き方をしていくことは役に立つ。そうやって私自身も、多くの親業を学んだ仲間と刺激し合いながら「私まだまだだな~」と思いつつも踏ん張ってきたし、今なお気付きと反省の日々である。

そして私にとって受講生さんは共に親業を学ぶ心強い仲間であり、見守り共に歩みたい存在であり、私に成長の機会をたっぷりと提供してくれる有難い相手なのだ。感謝♡

2022.4.30