講座の宿題と私の思い

親業訓練協会の様々な講座を提供していますが、どの講座にも「宿題」があります。

でも、どうぞ恐れないで、通知表も罰則もございません(笑)出しても出さなくても受講料も変わりません(>_<)

実は私が”受講生“として親業の講座を数々受講していた頃は、中学校教諭としてフルタイムで働き、3人の幼子の子育て真っ最中、そんな自分に言い聞かせていました。

「かおりちゃん、こんな忙しい中で講座に参加するだけでOK!立派なものよ。宿題はできなくても良いからね」 そうやって自分にプレッシャーをかけまいとしていました・・・まあ単に宿題が出来なかった言い訳かもしれませんが・・・。

事実、「宿題やってなくてごめんなさい」とか「今日は宿題出せません、すみません」とおっしゃる受講生さんもおられます。でも、私としては宿題をやっていないから講座に行くのが気が重い、という状況は避けたいです。そして宿題に取り組むのも、提出できない(しない)のも各自の自由だと考えています。

ただ、宿題の価値や意義をとても感じているので、そのことはお伝えしますし、宿題に取り組むことを励まし促すこともあります。かつて宿題ができなくても良いよと自分に言っていた私自身に「何とかして宿題に取り組んでごらん」と言ってあげたい気持ちが今はあります。

では、「宿題」の価値や意義とは何か。

まずは、宿題に取り組み、宿題として書くことで“気付き”がある、ということです。実際に宿題を取り組んでの感想で一番多いのが、「宿題に取り組んで〇〇に気付いた、気付かされた」という受講生さんの言葉です。

この「気付き」が私たちを成長に導くものだと思います。やらなきゃいけないと思って取り組んだであっても、宿題を終えてみて様々な気付きにハッとさせられたり解決策が見えてきたり、改善していこうと意欲が湧いたりすることもあります。この宿題に取り組むことによって得る「気付き」を私は大事にしたいのです。

そして「宿題」を受け取る私にとっても、それは大きな価値と意義があります。

まずは、講座中に知ることのなかった個々の思いや疑問、実践の結果など多くの情報が届きます。時に私の説明が不足しているなと感じたり、うまく伝わっていないと気付かされたりする場合には、それらを様々な形で生かすよう努力しています。

また、宿題に対してコメントを書くこと自体が私自身の学びと成長になっているのです。コメントを書くにあたって①宿題に取り組まれた受講生さんの姿勢を大事にすること、②宿題を通して受講生さんが気付きを得たり、学ばれたことがより明確になるように考えて工夫すること、③宿題をする価値や意義を受講生さんが感じ、それに取り組む意欲につながるようにしていくこと、を大事にしていくことで私自身もインストラクターとしての力量を磨いてきたつもりです。

講座を学ばれる方々が、せっかく学ぶゴードンメソッドをより理解し、実践につなげていかれるようにと願ってコメントを書きますが、もちろん、書き言葉では不十分である場合もあり、そこも工夫します。

繰り返しになりますが、このように宿題を読みコメントを書くことで私自身の気付きが山ほどあるのです。すでに述べたように自分の説明の仕方の改善であったり、事例紹介などの工夫であったり、私自身の態度や意識の持ち方について振り返るきっかけともなります。ですから宿題を受け取ることで、私自身がインストラクターとして成長し続けていく機会をいただいていると感謝の思いがあります。

あら、なんだか私のために宿題を出してね、と言っているみたいですが、「宿題」を通してお互いに気づきが増え成長の好機となり、また私と個々の受講生さんとの相互理解や信頼関係にもプラスとなるように思っています。

「宿題」を何枚出そうと追加費用は掛かりません(笑)是非、せっかく参加なさる講座から、そしてインストラクターから、得られるものをしっかりともぎ取ってくださいませ♪

ちなみに数人の受講生さんの気付き、「子どもには宿題は早くやってしまいなさい、その方が気持ちよく遊べるでしょう、と言っていますが、私自身はついつい講座の前日に慌ててやっています。」

言うは易し行うは難し、ですね!(^^)!

2022.4.28